Pumpui's Diary

タイに約18年住んだ男のつぶやき

ラダック旅行記 Part 1 バンコク⇒デリー⇒レー

ラダック観光の基点となるのはインドのレーという街。高度3500mほどのところにある。陸路だとマナリからバスで1泊2日というのが一般的なルート。5000m級の峠をいくつか越える長旅だ。空路だとデリーから毎日数便飛んでおり、1時間ちょっとのフライト。この時期はインド人が避暑で多く訪れており、チケットも高騰している。今回は予算についてある程度目をつぶることにしているので、迷わず空路に決めた。

 

インドを訪れる際、不安な点があった。

  • ビザ取得方法
  • デリーでの乗り継ぎ

1は空港でアライバルビザが取れることはもちろん知っていた。しかし、インドのビザルールは頻繁に変わるし、万一取れなかった場合がどうしても気になっていた。またインドは学生時代に行ったことがあるが、それ以来一度も行っていない国だ。学生時代の記憶は、心身ともに疲れる国としか残っていない。地球の歩き方を読むと、デリーの評判はあまりよくない。今回の目的はあくまでもラダック、デリーに用事はない。だったら、空港から出なければいいじゃないか、と思い、デリーを深夜発早朝着のフライトを探した。

 

5月19日23時15分TG331は定刻通りに出発し、デリーには20日2時過ぎに到着した。アライバルビザのカウンターを目指し、ようやく見つけると前には日本人が一人いるだけだった。申込用紙に記入し、カウンターで提出するとインド人英語がわからない……ったくこいつはしょうがないやつだ、と担当者は思ったのだろう、まだすべて終わっていなかったもうひとりの日本人にこいつに説明してやってくれと伝えていた。彼に聞くと、宿泊先の情報が不十分だったらしい。地球の歩き方にある住所電話を記入、改めて提出。次はビザ代の支払いだ。2000IRPをカードで支払うように言われ、日本発行のビザカードを機械に通す。暗証番号を入れるよう指示が出たので入力したが、認証されない……3回ほどやってダメだったので、タイ発行のビザカードを通す。今度は暗証番号を求められず、なんとかクリアーできた。ほかの空港でのアライバルビザの取得状況はわからない。申請書類記入からビザ+入力スタンプ取得まで30分はかかっていなかったので、スムーズなほうだと思う。なおビザは「60日滞在可能。入国は2回まで」となっていた。5月20日から60日後の7月18日まで滞在可能、一回は出国してもその期間ならもう一度入国できる、ということだ。ビザ取得時に出国チケットが必須と聞いていたが、申請書に出国フライトの情報を求められたものの、チケットの控え(自分はタブレットに入れていつでも見せられるように用意していた)を求められることはなかった。ラダックのあと、ネパールに行くことになっているが、出国チケットを求められないのであれば、カトマンズからコルカタに飛び、コルカタからダッカまでバスで行ってダッカからバンコクへ行こうかな、などとふと考えた。結局ラダックもザンスカールも移動に疲れてそれどころじゃなかったのだけど……

 

アライバルビザのカウンターで入国スタンプを押されたので、そのまま入国。ターンテーブルで荷物を受け取った。次は両替である。ネパールの通貨は持っているものの、インドの通貨は1IRPたりとも持っていない。ネットではデリー空港の両替はレートが著しく悪くお勧めしないという情報があふれていた。ただ、レーの空港には両替所がないということで、最低必要額の両替は必要だった。提示されたレートは1$⇒59IRP。さらにここから手数料とやらを引き、実質1$⇒57IRPだった。ちなみにレーでは1$⇒63IRPで手数料などもなかった。タイでも空港の両替所はレートが悪いが、インドはそれ以上ではないか。

 

インド通貨を持つことで少し気持ちにゆとりができた。とはいえ、空港の飲食店に入るのも気が引け、椅子はいくつも空いていたので、そこで時間を潰すことにした。空港内は明るいし、私のように乗り換えで時間を潰す必要のある人も多いので、インドといえどそれほどの恐怖感はなかった。荷物をもってトイレに行くのがちょっと大変だっただけだ。

 

レー行きはジェットエアウエイズで6時50分発。5時になって2階の国内線出発カウンターへ移動した。早朝発のフライトが多いようで、チェックインカウンターは1階のスペースよりもごった返していたが、座るスペースは十分にあり、さらにビーチにあるようなベッド?も並べられており、こちらで待っているほうがよっぽど楽だったとちょっと悔しがる。チェックイン後、荷物検査は厳重で、カメラやバッテリーが引っ掛かり3回くらいゲートをくぐらされた。ただ、係員の態度にはなぜかイラつかなかった。ネパールほど態度がでかいわけではないが、かといって必要以上にへりくだった態度でもない。堂々と自分の任務を遂行しているという雰囲気だった。

 

席に着くと、隣は空席だったがすぐに女性ふたりがやってきた。ひとりは私の隣、もうひとりはそのうしろの席だったのだが、話している言葉がなんとタイ語だったのだ。思わずタイ人ですか?と聞いてしまった。そうですよ、あなたもタイ人?いや、日本人ですけど、と答えたら、彼らは集団だったらしく、坊さんを含む8人のグループで同じ飛行機に乗っていたので、グループ内で会話し始め、特に会話することはなかった。ラダックザンスカールにいた3週間、日本人は代理店で会った2人と代理店の女性の3人しか見かけなかったが、タイ人はその後20人くらい見かけた。僧院ではタイバーツが供えられていたが、日本円は硬貨を含めて一度も見ることがなかった。海外に出る日本人は減っていないようだけど、ビジネスで行く人が増えただけで、観光客は減っているのではないか、と改めて感じている。

山岳地帯を飛ぶこの飛行機は予想通り揺れが激しかったが、8時20分予定通りに着陸。先月行ったジョムソンの空港よりも山が身近に見える。ここはすでに高度3500m、空気も薄くなっているはずだが、このときはひんやりとした空気としか感じなかった。

ターンテーブルで荷物を取った後、空港に出る前に外国人は入域の登録のようなものをさせられた。パスポートナンバーや宿泊先を書いた紙を提出するだけ。市内まで5㎞くらいと聞いていたが、プリペイドタクシーでゲストハウスに行くことにした。300IRP。ゲストハウスはネット内の評判や地球の歩き方から判断し、Jigmet Guest Houseに決めていた。

 

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