Pumpui's Diary

タイに約18年住んだ男のつぶやき

ラダック旅行記 Part 4 Nubra Valley(1)

PhyangからLeh に戻りそのまま旅行代理店へ。代理店の方と訪問した先々での話をしつつ、明日からヌブラ渓谷へ行くツアーを正式に手配した。このエリアに外国人が入域するときは、インナーラインパーミットと呼ばれる許可証が必要だ。個人では取れないため、事前に旅行代理店の方に取得をしていただいていた。旅行代理店の方が組むルートは比較的時間に余裕があると思い、出発を1時間ほど遅らせて8時でお願いした。一度宿に戻って一休みしてから夕食へ。街を歩いても、出発前よりも息使いが落ち着いている。この2泊3日のルートはLehと比べてもそれほど高い土地を訪れていない。少なくても初日と比べると、かなり楽になっている。

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Nubra Valleyは標高5620m(公称)のKharudung Laを越えたところにある渓谷地帯。Shayok RiverとNubra Riverがもたらす豊かな水により、緑に恵まれたオアシスが形成された土地だ。また訪問予定地のTurtukという村は、2010年に外国人の入域が許可された村。1973年までパキスタン領だったそうだ。移動ルートは一気に高度が上がるので不安だったが、高いところはKharudung Laのみ、宿泊先も3000m前後なので、下ラダックのときと大して変わらなさそうだ。

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08:00Guest Houseで朝食をとってからゆっくりと出発。ドライバーも同じグショックさん。Lehの街は意外と狭く、少し走るとすぐに山を登り始める。道は車がすれ違うのがやっとの狭さ。左は崖、右は谷。対向車とすれ違うたびにスピードを落とし、慎重にすれ違う。ドライバーは慣れているようだが、いつもヒヤヒヤする。山道なので、スリナガルへ行く道とは雲泥の差。それでも舗装されている間はよかったが……。しばらくしてドライバーが山のほうを指さして「あれがKharudung Laだ」と教えてくれた。「うーん……雪が多いなあ」とぼやいたような気がする。景色のいいところで観光客が記念撮影しているので、我々も車を降りて一枚。しばらくしてチェックポスト(South Pull)があり、ドライバーがインナーラインパーミッションを見せに事務所へ行く。かなり高度が上がっているが、車に乗っているだけだからか、それほど息苦しさも頭痛も感じられない。

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その後、山を登るにつれ舗装の具合がひどくなってきた。また高度が上がるにつれ路上に雪が残るようになり、雪の上を走るようになってきた。しかし軍用道路でもありNubraに住む人々にとっては貴重な補給路でもあることからか、どんなに高いところでも除雪作業を行うワーカーがいるのに驚く。そのほとんどが手作業。まさに人海戦術だ。車が通るたびに手を振ったりするワーカーも多い。こんな高地であのような肉体労働をする人間に事欠かない国……インドの国力を見せつけられた気がする。10:00前にKharudung Laに到着。意外と早く着いた気がした。早速記念撮影だ。インド人を中心に多くの観光客が記念撮影を行っている。峠の周りを少し歩いても、多少の息の乱れはあるものの、頭痛は感じられない。高度順応できてきたのかもしれない。

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これまでは登りだったが、これからはずっと下りに入る。路面が雪で滑りやすいのか、運転手は上りのとき以上に慎重でに運転しスピードが出ない。我が車だけでなくほかの車もスピードが出せず、道は渋滞となっていった。また道が狭いため、ときどきカーブを曲がり切れない車もあった。するとすぐに後ろが詰まってしまう。ドライバーの力量が問われる道であるようだ。二度目のチェックポスト(North Pull)があり、ドライバーはパーミッションを見せに行く。やはりこの地は国境が近く、微妙な土地であることに気づかされる。さらに走り続けるとKhalsar(3140m)に到着。ここまで来ればもうこれまでのような下り道はないようだ。路上の雪もなくなっており、ドライバーもほっと一息、ひと休みだ。もしなにか買うのであれば、ここで済ませてくださいとのことだった。水は多めに買ってあるので、今回はバナナのみ。ちなみに1本10IRP(17,8円くらい?)。このバナナさえ、数週間前まで手に入らなかったそうだ。Khalsarを過ぎしばらく走ると、分岐点があった。まずは左、Deskit方面へ向かう。荒涼とした道を走り、Deskitに到着。ここはNubraの中心地でもあり、かなり大きな村だ。まずはDeskit Gompaへ向かう。このGompaも岩山の上に建てられているが、車道が通じているのは幸いだ。ドライバーと別れGompaの真下からお堂へ歩いて向かうと、道に迷ってしまったらしい。迷ってしまったところは垂直に切れ落ちた断崖が望め、タルチョ(祈りの旗)がかかっているのを見ることができた。あとから上がってきたドライバーに案内されてお堂を見学。Gompaの壁画にはそろそろ飽きが来ているようで、写真も撮っていなかったようだ。その後、お堂の向かいにある小高い丘の上にある像を見に行く。こちらは修復中だった。7月にダライ・ラマが訪問されているので、その準備だったかもしれない。ここから見るDiskit Gompaはなかなかのものだった。このころからGompaそのものより、景色のほうが強く印象に残るようになり、仏教美術には関心が薄れていった。

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