Pumpui's Diary

タイに約18年住んだ男のつぶやき

ラダック旅行記 Part 4 Nubra Valley(4)

Turtukに到着したのは13時を過ぎたころだった。車を河原に止めると、砂をロバの背中に積んでいる親子がいた。Guest Houseの場所を尋ねると、橋を渡りまっすぐ行くと見えるという。橋を渡ってから急坂を上り5分ほど歩くと、この日の宿であるKharmang Guest House and Restaurantに到着。人気がなく、ドライバーが人を探していると、いかにもムスリムという風貌の老人が現れた。この辺りはバルディと呼ばれるイスラム教徒が多く住む村だ。顔つきも明らかにレーや下ラダックで見た人とは違う。少しエキゾチックな雰囲気が感じられる。料金の確認をしてチェックイン。どうやら客は私だけらしい。名前を書いてくれといわれ宿帳を見ると、20日ほど客はいなかったようだ。だが一番最後の客がタイ人3人と日本人1名というのは意外だった。荷物を降ろし、来る途中にあったCaféへ行きひと息つく。川の流れは速く、清流の音と山間の風景がなんともいえない。Dahよりもこちらのほうがフンザ(パキスタン)に近いような気がしてきた。ドライバーはメギーというインドで有名なインスタントラーメンを、私はフライドポテトを注文した。Cafeに地図があった。どうやら渡った橋を中心に村はふたつに分かれているようだった。まずは川向うへ行く。家屋は石で建てられたものが多い。路地を歩くと子供たちが恥ずかしそうにこちらを見ていた。写真を撮って用意していた飴を渡す。しばらくするとBlack Smithの作業場があり、強面の大人たちが鉄を打っていた。通りがかると寄って行けと声をかけられたので、覗いていく。言葉が通じず、ドライバーが現地の言葉で大人たちと話す。ムスリムは写真を撮られるのが嫌いと聞いていたので黙って作業を眺めていた。すると、なんだ写真を撮らないのか?と不思議そうに尋ねてくる。なん枚か写真を撮ったが、子供たちと同じ飴では申し訳ない。一度車まで戻って、残っているバナナを渡す。そのまま橋を渡りGuest Houseのある側へやってきた。Guest Houseのさらに奥にGompaがあるというのでドライバーと一緒にそこまで歩いて行く。石造りの家屋を通り過ぎると、畑が辺り一面に広がっている。女性や子供ばかりが作業をしている。写真を撮ろうとするが、なかなか撮らせない。特に女性は無理な雰囲気。また10 IRPという子も多い。この村は大人は誇り高きムスリムという感じだが、こどもはすれてきているようだ。特にGuest Houseのある側はひどい。Sukurubchanがかなりフレンドリーな雰囲気だったのに対し、DahやTurtukはどこか警戒されている雰囲気を感じる。モスクを通り過ぎ、しばらく歩くとインド人の親子が歩いてきた。彼らから得た情報によると、Gompaは軍が管理しているので、近くまでしか行けなかったということだった。移動続きで疲れてきたこともあり、一度宿に戻ることにした。

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しばらく横になって休んでいると、外が急に暗くなってきた。すぐに強風が吹き始めた。さらに雷が鳴り始め、雨が降ってきた。Guest Houseの主が部屋にやってきて、本当だったら庭で食事を食べてもらうのだが、この雨じゃ無理なので部屋に持ってくるけどよろしいかな?と尋ねてくる。30分ほどして主が奥さんとともに食事を運んできてくれた。「こんなものしかなく申し訳ない。口に合えばいいのだが……」言葉は通じないが、なんとなくそんなことをいってるように聞こえた。ひとりで食事を済ませると、雨脚が強くなり停電となった。横になって寝るしかなかった。

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翌朝、昨夜の嵐とは打って変わって晴天となっていた。朝食までの時間、村を散歩した。子供たちは学校へ、女性は水汲みや畑仕事へ。昨日は夕方からの嵐で外に出られなかった。居心地のいいこの村にもう一泊したいという感傷に陥りそうだ。今後のことを考えると、延泊は厳しそうだ。朝食は他の村では見ることのなかったヨーグルトが卵に代わってついてきた。酸味と濃くのある美味しいものだった。

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朝食後、荷物をまとめて店の主に写真を撮らせていただいた。写真が好きではないことはわかっていたが、この主の写真はどうしても撮っておきたかった。もうレーに帰るだけないので、持参していた飴やバナナなどの食料を全て渡して宿を去った。このあと行ったツォモリリを含め、ラダックでは最も居心地のいい気持のいい村だった。

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昨夜とは打って変わっての快晴で、車は順調に進んだ。来るときは渋滞だった橋も軍のトラックと遭遇することもなくスムーズに走ることができた。

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Hundarに到着。キャメルライディングに挑戦だ。以前、タイでポ二-に乗ったときはすぐに尻が痛くなって後悔した。15分と60分のコースがあるがどうすると聞かれたが、迷わず15分を選んだ。ラクダ使いに案内されて砂漠の上を歩いて行く。座っているラクダにまたがったが、ラクダはなかなか立ち上がらない。一緒に来た別の観光客のラクダはすぐに立ち上がって、砂漠の中へと進んでいった。ラクダ使いが苦労してようやく立ち上がる。ラクダは意外と毛深く、また乗り心地も決していいものではない。ラクダ使いがラクダを引いて砂漠の上を歩いて行く。15分の小さな冒険だ。

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Deskitを越えて、山を登り始める。だが対向車が昨日と比べると少ない。North Pullに近づくと雪が降ってきた。Hundarの暑さがうそのように冷え込んできた。North Pullを過ぎたところでドライバーが「Traffic Jam!」と前方を指さす。道路沿いに車が渋滞しているというが、私には車が見えない。彼は視力がいいようだ。しばらくすると車がはっきりと見えてきた。確かに動いていない……渋滞の最後尾に到着。ドライバーは車を降りて様子を見に行った。車がすれ違えないようだった。このルートではよくあることだろう。高度4000m以上での停滞はさすがに怖い。断続的に雪も降っていた。幸い1時間もしないうちに開通し、車はKhadong Laへ。行きと違い観光客はいなかった。ちょうど雪が強くなりはじめ、写真を撮ってすぐに車内へ戻る。短時間だからか、高山病の症状はほとんどなかった。下りに入っても雪は降り続く。途中バイク3台とすれ違う。クラクションが鳴らされ、我がドライバーにこの先の道の様子を聞いていた。予想以上に寒く、引き返そうか迷っている様子だった。これからKharsalまで行くのも大変だと思うが、彼らは無事に到着したのだろうか?平地に近づくにつれ、雪は止み日差しが差してきた。18時前にLehへ無事に到着。

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