Pumpui's Diary

タイに約18年住んだ男のつぶやき

ラダック旅行記 Part 6 Zanskar(3)

13時間半かけてようやく目的地のUftiに到着した。道を尋ねた男性はこの家の主で、なかなか来ない我々を待つために道路まで出て待っていたらしい。ありがたいことである。車から荷物を下そうとすると、フセインさんがバッグはどれを下す?水は何本必要だ?と尋ねてくる。明日から車が代わると聞いていたので、すべて下すと答え、彼もわかったといって荷物を全部下ろし始めた。部屋に荷物をすべて入れると「ところで明日は何時に来ればいい?」という。Uftiに着く直前に代理店から電話がかかってきて、なにやら話していることは知っていた。急遽、フセインさんがこの後の行程すべて対応することになったようだ。先に言ってくれれば、荷物をすべて下す必要もなかったのにと思いながら、この陽気なムスリムとこれからも旅を続けられると思うとちょっとうれしくなった。

案内された今日の寝床は、これまでのHome Stay先同様、床にゴザを敷いている部屋だった。寒さが気になったので寝袋も持ち込んだが、部屋にあった毛布だけで十分寒さをしのげそうだ。荷物を入れると、居間に案内される。最初は一緒にいたドライバーが間に入ってくれたが、彼が帰ると言葉が通じず、なかなかコミュニケーションが取れない。Home Stayといいつつ、その家の住人とコミュニケーションをとることはほとんどしていなかった。ようやく、地元の人との交流ができたような気がする。この主が一生懸命に話しかけてきてくれるのはうれしい。代理店の方の親戚ということもあり、ZanskarではどこのHome Stay先でも温かく迎えられた。しばらくすると家の中にある太鼓が鳴らされる。居間から見えない位置にあるのだが、どうやら主が叩いているようだ。Gompaとは違った音色だ。主が居間で料理を作り始める。なんとこの日はモモだった。皮をその場で作り、具材もここで混ぜている。まさに手作りだ。まさかZanskar滞在中にモモが食べられるとは思わなかったのでうれしかった。主、ちょっと張り切り過ぎじゃないかと思うくらいテンション高い……。21時を過ぎて食事、22時過ぎには就寝というパターンはZanskarでも変わらず、食後しばらく話をしているうちに眠くなったので、部屋に戻って寝ることとした。

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翌朝、さすがに疲れていたのだろう、なんと8時半にさすがに心配になったHome Stay先の方に起こされる。この日の日程はみんなが「こりゃゆっくりでいいぞー」というくらい短いルートだったので9時出発としていた。ドライバーが来て、さすがに心配になったのだろう。ようやく起きることができた。実際には6時ころ一度起きて、また寝てしまったらこんな時間になっていたのだけど……。

朝食をいただく。すると小学生くらいの娘が学校に行こうとしている。昨日はほとんどコミュニケーションが取れなかったが、持参した飴を渡す。ZanskarでのHome Stay先は一族から成功者が出ているようなので、比較的裕福な家庭が多いだろう。それでもこの娘に飴を渡すと目を輝いて受け取ってくれた。ミャンマーのチャイントゥン郊外の村で飴を渡しても(それも10年以上前だ)こんな表情を見せてくれなかった。この程度でこんなに喜んでもらえると、恐縮するばかりである。朝食を済ませ、慌てて準備をしようとすると「今日は本当に短いからもっとゆっくりでもいいぞー」といわれる。ここはZanskar、急ぐこともあるまい。

結局10時過ぎにHome Stay先を出発する。Home Stayでもここは当然商売にしているわけではないので、宿代は決まっていない。若干少なめと思いつつ、いくばくかのお金を渡すと固辞された。なんどかやりとりをしてようやく受け取ってもらう。このあと3か所、みな親族のところを周るのだから、渡す金額は一緒にしないと……などと日本人らしいことを考えてしまう。

出発すると目の前に小高い丘の上のGompaが見えた。最初の目的地のPipiting Gompaだ。歩いても行ける距離にあった。丘を登ると、ちょうど僧がお祈りを行っていた。邪魔にならないよう端に座ってお祈りを聞く。お祈りの休憩の際、僧にどこから来たのかなどと尋ねられる。Ladakhではなかったことだ。お祈りを終え、僧はどこかへ去っていく。世話人の若い男がいろいろと話しかけてくる。どこから来た?Zanskarは何日いるんだ?ここはどうだ、いいところだろう?そんなたわいのない会話ができた。

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車は北東に進路を取る。次の目的地はTondey Gompaだ。勾配のない道で、見渡す限り見事なまでになにもない。Tondey村はZanskar川の東岸にあり、村の外れにある岩山に村を見下ろすようにTondey Gompaが建っている。とても歩く気になれない岩山を上りきりGompaに到着。ZanskarではKarsha Gompaに次ぐ大きいGompaだ。ここから見下ろすと、Tondeyの村や畑が一望できる。中庭を囲むようにお堂が配置されている。訪問客に気がついた僧がいくつかのお堂を開けてくれたので、内部を見学する。見学後、修復作業をしている村人の写真を撮る。女性が多く、子供を連れてきている人も多い。外国人が珍しいようで、子供たちは興味津々といったところだった。

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