Pumpui's Diary

タイに約18年住んだ男のつぶやき

インド横断とカラコルムハイウェイ~エピローグ

無事にバンコクへ到着。

荷物を預かっていただいた友人と会い、久しぶりの日本食。ずっと食べたかったとんかつ。なぜか食べきれなかった。

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ずっと食べたかったとんかつ

友人と旅の話、帰国後の話などをしたあとホテルに戻った。これで旅も終わりだ。

 

今回の旅、クンジュラブ越えをひとりでなく、旅慣れた方とできるということで話に乗った。しかし、ガヤーからカシュガルまで、いや、しょっぱなのガヤーからアムリッツアルへの移動で心身とも折れてしまった。以後、同行者のお荷物になってしまったという後ろめたい気持ちを持ち、カシュガルで同行者と別れることとなった。そのことがずっと頭に残ったまま旅を続けていた。

この旅は、ある目的をもって旅行していたのだけど、(達成ではなく)実行できず、それも心残りになって、重い気持ちのまま旅を続けてしまった。結果、カイバル峠へ行く(見る)、インドを陸路横断するということを目標に切り替え、心を保たせて旅を続けたというのが本当のところだ。無理に目的のようなものを設定しても、モチベーションを高めることもできず、若いときのようなあてもなくふらつくという旅よりも、なにかしら目的をもって旅をする年齢になってきたのかもしれない。同行者は明確な目的があって、それを意識して行動していた。

帰国後、旅行した土地のことが気になるようになった。

ウイグルは最初から行くのが楽しみである以上に憂鬱な気分だった。実際、入国時にスマホに変なソフトを入れられるという情報もあり、スマホを友人に預けようかどうか、タイに来るまで真剣に悩んでいた。旅慣れている同行者は普段と変わらない装備で行くようだったので、自分も持って行った。カシュガルでは、自分の眼で現実を見て感じて、絶望感を持つようになった。カシュガルのあの雰囲気は重く、積極的にもう一度行きたいとは思わない。

パキスタンに関するブログやサイトを多く見るようになり、行き損ねたところが数多くあったこと、勘違いしていたことに気がついた。ウイグルと違ってもう一度行ってみたい。特に北部とペシャワール。生きている間にアフガニスタンが平和になってカイバル峠から入国し、自由に旅行できるようになることを祈るばかり。

インドは移動ばかりだった。通過した土地はどこも普通の国になったという感想だった。25年前にインドを旅行したとき、なにをしてもインド人とケンカのようなものだった。交渉時と後では金額が違う、道を聞けばうそを教える……。今回はそんなこともなく、パキスタンから戻ってきてホッとするくらいだった。

ひとり旅の限界を感じさせてくれたのもこの旅だった。カシュガルで同行者と別れ、ひとりになると、動くのが億劫になっていた。特に食事のときは、会話がしたくてしょうがなかったし、食べるものも限られていた。

今回、SIMカードをタイで購入し、インドへ入国。タイ以外でこれほどネットに頼った旅は初めてだった。予想以上に活躍してくれると同時に、ないと不便に感じるようになっていた。同行者はスマホを上手に使い、旅に生かしていた。自分ももう少し使いこなせるようになれば、旅がしやすくなりそうだ。

2019年は海外旅行に行く機会もなさそうだ。いつかまたこの地を旅し、まだ見ぬ土地を目にすることを夢見て。